3104丁目のダンスホールで電撃バップ・・・ややや、じゅくちょです。

インターネットが普及して、ますます通販って便利になってきましたね。
オイラも毎日、仕事上で利用しています。
レンズのオーダーはほぼ全てインターネットで行ってるから、これは通販の部類やもんね。
お手軽やし、即座に納期もわかるし、厚みや重さまでわかるんやもんね。
ただ自分が入力ミスをすると即、オーダーミスとなって跳ね返ってきますが・・・(´・_・`)

ま、仕事以外でも通販はよく利用します。
お店の備品類を始め、旅行の手配、CDや本、一度食べて美味しかったモノをもう一度お取り寄せ・・・なんて最高に便利ですよね。

ただ、身につけるモノに関しては上記に挙げたモノに比べて少しだけリスクが高くなりますよね。
一度でも実物を見た事があるモノならまだしも、購入に至る全てを写真だけで判断しないといけませんもんね。
やっぱりそうなると、売り手側は少しでもキレイに見えるよう画像処理するし、一方買う側は、見る画面の質でそれぞれ色も違って見えるから本物の色がわからへんし、そして視覚以外で感じる実物の質感やフィット感を含め「似合うかどうか」の最終ジャッジができないまま購入するのは、いくら値段が安くても怖いですよね。

BAUM opticsが通販をしない理由は、「自分自身がめがねを通販で買いたくない。」からです。
「買いたくない」と言うか、「買うべきではない」と言ったほうがいいかな。
自分の生業としている「めがね」を毎日触っているからこそわかるのですが、めがねってモノは買ってそのまま使える道具ではないんですよね。
ちゃんと自分の目で確かめて、顔に乗せて、そこで初めて「似合うか似合わないか」「買うか買わないか」の土俵へ上がれるんだと思います。
これはキチンと視力を測定して、レンズを入れて・・・と、”めがねとして当たり前の業務”を行う前の段階の話です。
「髪の毛を切りたいからハサミを通販で買おっと!」と言うのと同じだと思います。
そんなモン、素人には到底ムリです。。。

そんなジレンマを見越してか、「5本まで試着可能!」と謳うめがね通販会社があるそうで。。。
好きなフレームを5本選んで自宅でゆっくりと試着ができるという、上でオイラがケチつけた部分を思いっきり補ってくれている画期的な発想ではありませんか。
まぁそれは、”めがねとして当たり前の業務”を行う前の段階の話をクリアしただけに過ぎず、まだまだでんでんお話になれへんねんけど、よく考えはったねーと思いました。
「めがね屋に行く時間がない人」とか、「一軒のめがね屋の少ない在庫の中で選ばないといけない、『もっとオレ(ワタシ)には似合うめがねがあるはずやー!』って思ってる人」とかには非常に都合がいいシステムやと思います。

まぁ一応プロと名乗ってめがね屋をしてるオッサンから言わせてもらうと、『自分の主観で似合うめがねに出会える人ってマレです。』
自分ひとりで選ぶ時って大体は「これは無難そう。」って目線で選んでしまいます。
無難なめがねを選んでるから、当然の事ながら愛着が湧かない。
愛着が湧かないからスグに飽きて、次のが欲しくなる。
でもどんなのが似合うかわからないから、また無難なめがねを選んでしまう。
結果、持ってるめがねを並べて見てみると同じようなめがねばっかりになってしまっている。
やっぱり自分はめがねが似合わないから、テキトーなヤツでいいや。。。ってなってしまう。

最悪のループですよね。
こんな事を繰り返してると、いくら安いめがねでも結構なお金をつぎ込んでる事になるんですよね。

めがね屋に行く時間がない人ってのは、多分めがねを選ぶ事に時間をかけたくない人なんでしょう、きっと。
ここは敢えて乱暴に言わせてもらいますが、「自分の顔に乗せる道具やねんから、それぐらいの時間をかけてくれよ!」と。
「1軒や2軒のめがね屋を見ただけで『似合うのない』なんて決め付けるなよ!」と。
「もっともっと自分に似合うめがねに出会うまで、ネットで調べるだけじゃなくって自分の足を使えよ!」と。
お店に入ったら買わなアカンと思わず、色んなお店を行脚したらイイと思います。
店員も色んな人がいますから、相談に乗ってもらいやすい人を見つけるのもイイでしょう。
自分が思ってたのと違うのを勧めてくれた店員さんと仲良くなるのもイイでしょう。
用事がなくったって遊びにいけるようなお店を探すのも楽しいでしょう。
そうこうしてると、モノだけでなく人を見る目も養われると思います。
この楽しみは通販では味わえません!
買い物は基本的には楽しくないといけませんからね!

めがねは「見えへんから買う」という基本的にはネガティブから始まる道具ですが、考えようによっちゃメッチャ楽しくなれるんでっせ( ´ ▽ ` )ノ

現代社会において、通販は非常に身近で便利なモノになっていますが、全てが全てネットだけで済まされるワケではないので、今目の前にいる人にどれだけ愉しんでもらえるか、喜んでもらえるか、そして感動してもらえるか・・・というアナログに拘って、毎日これからもずっとブレずにめがね屋をやっていきます。

ピース!♡
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